何故嫌う、消費税?

「共産党の志井さんに聞きたい!社民党の福島さんにも聞きたい? 」

「教えて欲しい、君たちは庶民の味方だったのではないのか? 」

総選挙を控え各党は自党の宣伝に余念がない。

共産党や社民党の宣伝カーはマイクのボリュームを上げ『貧乏人の乏しい生活費から取る、消費税絶対反対!』と叫んで回る。

★私は不思議でならない!消費税は貧乏人の使う僅か金からだけ取るのでは無い。

金持ちからも大企業からも平等に取っているのだ。しかも彼の払う方がずっと多いはずだ。

~それを何故? 私は不思議でならない~

私は七十五才、すでに後期高齢者である。現役を引いてかなり立つ、年金生活で物質的には質素でも、時間は豊富にある。

テレビ、新聞を見て、社会の出来事を批判して、その意見をフエースブックや0ホーム頁で発表したり、文庫本で出版したり心豊か老後を過ごしている。

★ある日、数年ぶりで九州と東京の旧知の友人が三人は京都で再会した。駅前のホテルでお茶を楽しみ、旧交を温めた。

秋の京都を散策しようと意見一致。祇園さん、から清水寺、三年坂をへて豊臣秀吉の妻『ネネ』を祭る広大寺と散策、秋の京都を満喫、程よく疲れて石部小路にでた。

ここにはまた、現役時代のお客の接待に使っていた馴染みの小料理屋がある。

板場で親父さんが客の顔を見ながら、客の好みと腹のすき具合を聞きながら料理を出す。板前のカウンターは木曾ヒノキの一本物の丸太から取った長尺で自慢の一品で、小座敷二つで、女将さんが仲居を兼ねた小さな店である。 

さらに坪庭に沙羅双樹の木なんかを植えた造りで、夫婦の気性を良く表した小粋な店である。

「ちょっと覗いて見ますか? 」と店に入ると客はいない。 三十年以上の馴染みの親父夫婦だけである。

「何とお珍しい、お元気で?」とお互いに元気での再会を喜び会う。

「誰それは元気です、誰それは昨年亡くなりました」などの情報を交換する。

「久しぶり」と、秋の京料理に舌づつみ、美酒を酌み交わす。

お互いの近況から世界情勢まで、大いに語り、かつ飲んだ。そして夜は更けた。

~女将さんが「内のお父さんも大分よばれましたさかい」~

(板前の親父さん料理を造りながらも、私達の薦める酒を一緒に飲んだ事をいう)

と恐る恐る差し出す勘定書きは十万円に近かった。

年金生活者の私は、老夫婦とその母の三人である。必然的に食事の量はすくない。

一月の食費を遥かに超える勘定書きと、最早増える事の無い預金残高、留守をしている家内の顔を交互に思い浮かべながら支払を済ませた。

★「楽しかったな~」と思いながら、今日の消費税分で『ファミレスならステーキ定食の上』が食べられお値段なのに。

それでも旧交は暖まったのに、と思わぬ事も無かった。

★『まあ好いや、たまには命の洗濯も』と石部小路を後にした。

    

駐車場に戻ると私の車(スズキの小型車スイフト)の隣に、ベンツの最高級車が肩を怒らし威張って駐車上のラインをすれすれに泊まっている。ここまでは俺の場所だ、宣下しているようである。

私のスイフトは肩を窄めるように、ちじまっているが、もう一台も泊める余地は無い。

★つまり俺のスイフトもベンツの最高級車も駐車料金は同じだ。

走る道路の占有面積も大差は無いと言う事で、社会的インフラの使用は余り貧富の差はすくないと言うことである。

★貧乏人の僻みか、最高級と思われるベンツを繁々と眺め回して値踏みする。恐らく俺のスイフトの十倍はする値段だ、と推測。 ついでに持ち主の職業も想像する。

★夜中の駐車場に運転手もなしで泊めてある、と言う事は堅気ではなさそうだ。

(まともな会社社長でこれだけの車に乗る企業なら、まず自ら運転はしない。大概は運転手つきである、それにこんな目立つ場所の車を放置させる事はない)

近くには軒を連ねて高級料亭がある。どうせそこらで芸子、舞妓を揚げドンチャン騒ぎしているのだ、と想像する。

★そんな輩の稼ぎは概ね所得税を払わない。

また払えない。賭博、麻薬の儲けに税金を掛ける事はできない。

~だが、消費税は使った金に平等に掛かる~

私らの使いすぎた、と後悔する食事の何倍もの食事代を使っていると思う。また、こんな奴等は高級ブランドのスーツを身にまとい、スイス製の日本には一つしかない、という高級腕時計を付け、ライターはフランス製、靴は・・ブランドの物で身に付けた物一式が数千万円を超える、と威張っている。

この一千万と威張る価格には全てに消費税は掛かる。

私の、使い過ぎと後悔する食事代も皆同じ消費税はかかる。

★麻生総理が毎晩のようにする、と言う高級ホテルの会食でも、『安い、』というホテルのバーで水割りの単価が二千円でも一杯で終わる分けは無い。

ツマミも含めれば、かなりの金額となり全てに消費税はつく。

★こんな良い税制が他にあるか? 

答えてくれ!庶民の味方を自称する『共産党の志井さん、民社党の福島さんよ』。

★大企業は減った、赤字が出たと言えば法人税は払わないが、売り上げがある以上消費税は納める事になる。

(外注からの仕入れ対価に付いた消費税は差し引かれるが、仕入れが売る上げより多いなどはあり得ないから、決算時には相当の消費税が納められる。赤字の中小企業には、この資金繰り非常に困惑している)

★また違法所得の連中にも同じ事である。また彼らの金使いは概して派手で、負担する消費税は多額となる。

それを何故、反対するのか教えてくれ。

福島さん、志井さんよ。

    

~格差社会と言っても随分平準化も進んでいる~

東京の築地市場でも、京都の錦市場でも、新鮮さと安さを求めて庶民も買いに行く。

高級料亭の板前も高級ホテルのシェフも優良な食材を求めて築地市場に行く。

石部小路のお親父もしばしば錦市場へ行くという。

米も産地の特性をアピールしてブランド米を競って作る。

この多様化した食材を課税,非課税の分類を誰がする。農水省の役人にさすのか? 随分役人が増える事になるよ!

非課税を求める業者と農水省のお役人とが、貧乏人が食べるのか、高額所得者が食べる食品かの分離で、何かが起きるのではないだろうか、と心配する。

~税法に限らず、法律は簡素が良い~

間違っても役人の裁量権を作らぬ事を希い願う。

『お解りか? 志井さん、福島さんも!』

★『これで決まりだ!消費税率アップは』と喜ぶのは早いよ。自民党も政府与党の皆さん!

『所得税、法人税の引き下げ!』『無駄使いの絶滅!』が先である。

★年金生活者、低所得者の皆さんにも言いたい。安全、安心の社会を構成するには、

『お金が要るんです、少しは税金を払う事も考えましょう。日本人なら誰でも選挙権はあるのです』。

『金持ちと同じ権利の一票が!麻生さんも、福島さんも、志井さん、小沢一郎さんも、年金生活者の私でも同じですよ、一票の権利は』この権利を行使して『無駄使いをするな!』と監視するんですよ。

~それには税金の少しでも払っている方が迫力はある~

『スクラムを組んで、頑張ろう!』

もう一つの見方をして見よう。

★格差社会を無くしたいなら、所得税の課税最低額の引き上げるべきである。

ベンチャー企業を育てたいなら法人税の創業開始後の何年かは免除するのだ。

★自然界は季節がある。このように人の生い立ちも、発芽期、成長期、全盛期、衰退期などに分類できる。

我々企業人も何かの失敗で、会社、財産に全てをなくし、再起を図る時がある。

個人でも何かの失敗で職をなくし再出発しなければならない時もある。

★『これが発芽期である。』芽を吹いたばかりの植物には毎日水をやり大事に育てる。

人はそんな時は食事代も節約、生きて行くのに必要な最低限の食べ物で必死に働く。

そして一銭でも多く資本を貯めるのだ。

そんな事をして貯めたか金を、利益である、と法人税、所得税を取ったのでは発芽して間もない植物の芽を踏みつけるのと同じ事である。

★やはり社会全体で気を付け育てなければベンチャーも育たない。

私事で恐縮だが、二十三才の時に運送屋を目指し、中古三輪を月賦で買って営業を開始。得意先があって始めたのでは無い。

トラックを買って、それを持ってから仕事を探すのである。       

注文を取りに行って『ちょうど良かった』と注文をくれる客も無いことは無い。

★だが、大方のお客は『決まった店がある、そこが間に合わぬ時には頼む』であれば上等。

「内の店は出入り業者が決まっている。充分に間に合ってる、新規取引は要らない」

が殆どである。

月末が来て月賦に払いが足りない心配から、家計費はケチる。

米屋に売れ残りは無いから仕方が無い。

まともな値段で買うが、八百屋、魚屋は売れ残りを待って、閉店直前の店で粘って値切る。

★明日なれば売れない食材を、二束三文で分けて貰って食卓を賑わす。

こんな生活を数年もすればいささかの元出は貯まる。資本が貯まるまでは消費を徹底的に倹約するので、必然的に消費非税の払いも少ない。

★事業開始後の3~4年の課税免除や所得税の課税最低限度を引き上げれば、エンジェルの支援が無くても自助努力で初期の資金は何とかなる。

(銀行からの借入は営業実績、担保の審査が厳しく、開業当初の企業には中々融資はしないが、成長を見込んで投資してくれる人をエンジェル(天使)と呼ばれている)

★職人仲間で作業所を建たり、小商人が店舗を改装して近代的な店にして成功した者達の思い出話に「あの頃は毎日『塩コンブの茶ズケ』で朝の早くから、夜遅くまで良く働いたよね」と笑う。

人間一生の内には、こんな時期があっても良かろう、と思う。

そんな彼等の開業初期に三~四年の所得税の減免は貴重である。

★食費を抑えるような生活は何時までも続ける事は無い。一定の段階までくれば消費も増える、住まいの改築もすれば、食事の質も向上する。それに伴い消費税の払いも増える。

しかし、知ったか振りをする輩も世の中には大勢いる。

★彼らは『現在は営業を始めて三年までの商店に税務調査は少ない。これに見越して、三年毎に廃業して、税務署の管轄の違う所に店を移し商売を始める輩もいる。これは脱税者を増やすだけだ!』と言う。

私はそんな繰り返しを、三~四回もしている男を何人か知っている。

多少は儲けてはいるが、そんな儲けはたかが知れたものだ。その上に隠して金が見つからないか、と心配で安心して使う事もできない。また、上手く使えても消費税は取られる。

★それに反して一箇所に定着して十年頑張ればひとかどの企業に成長する。

政治家に言いたい、企業を育てから税金を徴収しても遅くは無い。

★国家は永遠に続くものである。『育てて取ろう、税金を!』。

我々国民も税金を納める事に誇りを持とうよ!

庶民は税金を払って監視しよう。国家の無駄使いを!国に甘えるばかりでは駄目だよ。

「国民の皆さん、税金を払って使い型を監視しよう!面倒臭がらずにやろうよ、監視を」

全ての出費をケチって貯めても相続税がいる。これを払いたくなければ全部使ってしまえ。

使えば消費税が掛る。所詮この資産は社会の預かり物だよ。

   

前項で述べてように消費税は政府、自治体の安定財源にこれ以上のものはない。

 ところが、政治家は選挙が近づくと落選が怖くて、消費税の増税は言い出し難い(にくい)。

~しかし消費税ほど良い財源は見つからない~

 ならば、多少のリスクを覚悟して説得すれば良い、消費税の有利性を、だが、その度胸がなく言い出せない。

あるいは議員達は、消費税のメリットを知らないのかも判らない。

民社党の鳩山氏がいう「政権を取って、四年間で税金の無駄なくしてから消費税の議論をする」は結構だと思うが、

~完全に無駄をなくす、などができるであろうか~

ある地方銀行の一例である。

強力なリーダーシップをもった頭取が就任した。

企業間の競争力を勝ち抜く為にと、合理化、経費削減を宣言した。総務部長が事務所全員を集めて提案した。

事務所では文房具の倹約をしよう、と発案した。

★まず、事務員の持つ、ボールペン、鉛筆、消しゴムからノートまで一式を机に残し、残りを全て返還させた。

ダンボール箱、数十個の文房具がでてきた。書けなくなったボールペンを替わりと交換した。

一年間も文房具を買わなくて済み、随分倹約ができたそうだ。

しかし、余りの効率が悪く三年とは続かなかった。

あまり倹約を強制すると、社会員のモラルが低下し、社内の空気も淀んでくる。

政府の場合、無駄と言われる公共工事も、地方の住民と都市部住民の価値観の相違があり、

地元議員の運動もあるので前面否定ができるかどうか、これ等を余り無視するのも考えものだ。

 この無駄を小集団活動(担当者がグループで提案)で、改善(カイゼン)に次、改善で『乾いたタオルをなお絞る』の徹底した合理化を進め、ビッグ・スリーを抜く、世界一の自動車メーカーに成長したのである。

★しかし、これは極めて稀な成功例だと思う。

~倹約の決意は何時まで続くか?~

私生活でも、『正月元旦に、今年は・・・を目標にする』などの色々な標語を書き、

目標を建てるが、目標を達成できたものが幾つあるか、日記の記帳、禁煙、禁酒など覚悟を決めたはずが?

よく考えてみよう消費税

倹約も信念も三ヶ月も過ぎればなし崩しに元に戻る。

少し旨く行くと『自分への御褒美』などと勝手な理屈を付け、なかなか目標通りに行く事はすくない。

企業の交際費でも出光興産の創業者の出光氏は、『遠路訪ねて来た親戚には、精一杯の歓待をするだろう』。

『遠い支店から来た社員は家族も同じで、歓待は必要だ』、との話を聞いた。

いい事を聞いたと我が社の班長、係長(10名足らずの部下をもつ)などの部下を持つものに私の機密費から月額二万円を与えた。

休日出勤時の部下との昼飯、仕事の早く済んだ時に軽く一杯飲み(餃子の王将程度)に使え。 だが同一メンバー偏ってはいけない。

飲み過ぎたら自己負担だぞ。領収書は不要だ、会社から貰った費用だとは絶対に悟らせるな!気をつけろ、と指導した。

これの効果か、繁忙期の休日出勤、残業の動員に心配なかった。

★共同体の運営に潤滑油も必要で、無駄と言い切れない。

官僚に任せず、事務次官を廃止し、省庁の大臣に副大臣を三人ほど付け、(百名規模)出向して業務の監督をするという。

 議員にそれだけの業務管理の能力があるだろうかと疑う。

官僚は怠けたり、悪事を働く者もいるが、議員なら絶対に怠けたり、悪事を働くものがいないというのか、私は疑う。

~ここにひとつの提案をする~

消費税は、悪意を持った納税者のごまかしに悔いのが消費税である。これは売り手が役所に代わって、仕入れ代金に乗せて税金を徴収するからである。

 そこで仮説を立てる。自民、民主の党派を超えた若手議員が結束、税法、年金、医療の諸問題を自民、民主が合同で協議をする、と議員立法で法案をだす。

★「五十五年体制以後に大臣、党役員を務めた大物議員は全て国政から退去を願う」、が平成の徒然草の持論である。

 所得税、法人税は脱税の調査の膨大なエネルギーが必要であり、また、景気に左右され不安定だ。

~消費税中心の税収を考えてみたい~

消費税中心に、法人税、その他の税を補助的役割とし、利益の10%ぐらいにすると、悪意の納税者も脱税の手間が出ないので正確に申告すると考える。

 不況の今日この頃、税収は減っても、不況対策費の国債発行、国債の利子を含め、八十兆円ほどは必要である。GDPを五百兆円とすると、

消費税を10%で五十兆円、所得税、法人税、固定資産税、酒税、税外収入もあるので大体間に合う。

国税庁も法人税の調査業務がなくなると、徴収業務が主力となり、人員削減が進み、

民主党の唱える、国税庁、社保丁を合体した歳入丁構想が実現できるかも知れない。

これに従い法案は成立した即日に予算を組むのだ。

~これ等の作業を同時に行うのである~   完)

                

                     

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